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その刹那、俺は思わず吹き出しそうになったが、それじゃあ気の毒だと自ら強く戒め、何とか堪えることが出来た。
何しろ男は額が狭くて目が円らで鼻が平ぺったくて鼻腔が大きくて口も大きくて色が黒くて、まるで北京原人みたいな顔をしていたのだ。
それ故にあの美しい光景は自分が美しいと錯覚しただけなのだ、あれは幻覚だったのだと幻滅した俺は、女と同様に男から足早に離れながらせめて最後に抱かせてくれと男が頼んだ結果、ああなったのだろうと想像して回想した。
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