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夏の冬の(1)
学年に一人くらい真冬半袖半ズボンを着る子供はいるが、
真夏にセーター長ズボンを着ている子供は見かけない。
真冬に半袖をの子供に周りのおばさんは「元気だね。見ているだけで寒いわ。」とよく言うが
真夏にセーターの子供は元気があると思われずただ心配されるだろう。
そして、また、その前によっぽどの理由がい限り熱中症の危険があるにも関わらずそれを放置したことによる監督の不行届で保護者に問題があるとおもわれ避難されるだろう。
しかし、大人が自らの意志で炎天下でセーターを着ていたら変わった人だと思われても自己責任で、それをできる。
子供がどれだけ自分の思いと意思があっても親が首を縦に振らなければ、真夏の炎天下でセーターを着ることはできない。そう思うと、子供が子供のうちに自らの思い自らの意思で果たすことはまずできない。子供には自らの意思で真夏にセーターを着る自由もない。
そんな。夏に真冬の格好を着込みたいが親に止められた子供は小さな小さな毛糸の帽子を作って、
飼っていたカブトムシの小さい方の角に被せてあげた。
親は「そんなことをしたらカブトムシが可哀想だ」と言った。
ニット帽のカブトムシは嫌も嬉しいもなく、ただ餌のスイカの皮にしがみついていただけだった。
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