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「・・・一緒にいてよ、チアキ・・・」
私のその言葉に、胸が詰まる。
お互いに俯いてしまった。
「・・・ちょっと散歩しよう」
そう言ってチアキは私に手を差し出す。それに黙って頷いて、私は彼の手をとった。
優しく私の手を握ったチアキの体温が、心地良くて。僅かに手を引かれるように歩いていた歩幅は徐々に同じになっていく。
次第に並んだ二人の歩幅がまた、心地良かった。
このまま、時が止まってしまえばいいのに。
永遠が二人を分かつ。
それが、今じゃなければいいのに。
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