プロローグ

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   最初に感じたのは「息苦しさ」    次に「暗闇」    訳が分からず状況を確認しようにも、身体が動かない。  さっきから早鐘を打つ鼓動の音だけが耳鳴りのように響く。    そして次にやってきたのは、もの凄い「圧迫感」  押し潰されそうな感覚に抗おうとするも、やはり身体が動かない。  混乱の坩堝に陥り、このままでは死んでしまう!と、半ば半狂乱何で足掻いていると突如として圧迫感が強くなった。    あ、これはもうダメかな……    そう思った時だ。圧迫感が消えた。  今度は過大な解放感に見舞われ、このまま世界に溶けてしまうのではないかと、バカみたいな事をボンヤリと思った。    そして最後に感じたのは、寒さと幾許かの寂寥感だった。    
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