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それからしばらく、少し意識が浮上しては微睡みの底へ。というのを繰り返し、何かおかしいとは思いながらも、靄がかかったような頭は鈍く、記憶も曖昧だ。
まるで雲の上にいるかの様にフワフワとしながらも、母親に抱かれる幼子の様な安堵感の中で思考を続けるのは難しく、微睡みのへの誘いに抗うのもまた難しかった。
そんな摩訶不思議な状態が続いたが、少しづつ頭もスッキリしてきたし身体も動くようになってきた。
そして異変に気付く。
「ーーーーーーー」
その1、言葉が分からない。
その2、朧げながら見える様になってきた視界の中にいる人物に、全く見覚えが無い。
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