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町田のことが頭の片隅に引っかかったまま学校は夏休みに入った。
俺は同級生の宮中に誘われ、夏休みの間だけ飲食店でバイトをすることにした。
バイトの制服に着替えたが、部活終わりで汗臭くないか気になる。
「どうしたの?」
俺が自分の体を匂っていると、バイトの先輩三浦さんが話しかけてきた。
「いや、部活終わりなんで、汗臭くないかとと思って」
すると彼女は俺に近づいてきて首元を匂った、ふわっと何か良い匂いがした。
「うん! 全然臭くないよ、むしろ良い匂い」
三浦さんは優しい目で言うと、先に控え室を出ていった。
するとどこから見ていたのか、宮中がひょっこり出てきた。
「三浦さんは、彼氏いるぞ」
宮中はわざわざ俺に耳打ちすると嘲笑いながら部屋を出ていった。
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