第2話

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 俺の中で、何か……変わろうとした。  あれから、必死に勉強をした。夜間学校にも通って、高校卒業し孝一と同じように大学に進んだ。  頭だけでなく、身体も(きた)えた。  大学では、ITプログラミング工学や、語学、経営なども幅広く学んだ。大学院を薦められたが断り、孝一の内々の秘書にまでなった。  孝一の傍で、色んな仕事。苦情処理という名の、黒い仕事も()け負った。  「ふぅ……今回は、少々やっかいでしたよ」  「すまないな、山本」  「いえ、半分は……」  「ははっ、アイツのためか?」  彼女が、最近付き合っていた男はヤりながら別れ話をしていた。  『あぁー!! なんてヤツ!! シながら別れ話って、なにーーー!!』  あの日、今までの別れ話で一番悔しそうだった。  色んな男が、坂本の名で寄ってくる。ソレを一番嫌うと言うのに。おまけに、今回は、孝一のコンサル会社の片腕の加賀の件だった。孝一の仕事に影響が出るのも、何より……あの、加賀だ。  彼の想い続けた気持ち、分からないでもない。健次郎自身も、ある意味、想い続けている。
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