同棲生活?初日

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同棲生活?初日

誰かの微笑ましく笑い合う声……。 とても幸せそう……。 男女の声が心地よく響く……。 その声が消え……。 聞こえてくるの鳥の囀り……。 と………。 暖かい…モフモフ?さらりとした何か? 手に何やら感触が……。 ゆっくりと目を開くと……。 私の隣で踞るように気持ち良く眠る逝け男(イケメン)……。 ん?……。ん?ん?ん?ん? 何故、私の隣に…!? はわわわわわ!!! 脳内パニック発動中。 私は、思い切りベッドから飛び起きる。 すると、美澪が目を覚ます。 「んん……おはよう……」 「おはよう……じゃないわよ!!何故あんたが…わ…私の横で…寝てるわけ!?」 「何故?って……んーー…………」 「ん?」 考えてるのかと思いきや………。 寝息が聞こえる。 「って!寝るなぁーー!」 これから、こんな毎日が続くのかと思うと…。 正直、溜め息が出る。 洗面台で顔を洗ってると、トントンと包丁の音が聞こえる。 (今度は、何を?) 洗面台から、ひょっこり顔を出し見る。 台所では、何やら料理をする美澪の後ろ姿。 (へぇ……料理出来るんだ……) 仕事着であるスーツを身に纏い。 姿見で確認。 「うん!完璧!」 すると、私を呼ぶ声。 どうやら、料理が終わったようだ。 朝食を食べるなんて、いつぶりだろう……。 忙しい朝は、いつも決まってカロリーメイト。 テーブルに並ぶ、朝食はハムエッグ・食パン・サラダ・スープ。 まるで、ホテルの朝食だ。 微笑む爽やかな美澪は、どこか自慢気だ。 (むっ……憎めない……) 2人でいただきますをし、食べてみる。 ん…。もぐもぐ……。 「どうかな?」 私の様子を伺う美澪。 「うん……美味しい……」 「でしょ?」 逝け男(イケメン)なうえに、料理上手なんて神なのである。 そして、私はこの味に何処か懐かしい感じを覚えた。 食事を終え、いざ仕事へ向かう為玄関で靴を履く。 玄関を出ようとすると、エプロン姿の美澪が呼び止める。 「何?」 と私が振り向くと、美澪は優しく私の頭を撫で 「行ってらっしゃい」 と優しい笑みで見送ってくれる。 私は、その行為を顔を赤らめる。 そして、恥ずかしさを隠しながらも 「行ってきます」 と仕事へと向かう。
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