キミはボクのパンドラの箱
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「僕と別れたからって、死なないでね」 そう言うと、薫は上目遣いで私の顔色を窺う。 「そんな事、する訳ない」 私が苦笑いして手を振ると、この男は面白くなさそうな顔をしてドアを閉めた。 私が泣いて縋るのを期待していたらしい。 好きでもない大嫌いな男とやっと別れられるのだ。 私はほっとしてマンションの玄関先に座り込んだ。
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