永遠の――。

　永遠の約束をした想い出の場所。朝焼けに染まる景色はあの日と変わらない。山も川も、君のワンピースが風になびく、その様子さえも。

　今にも泣き出しそうな潤んだ瞳、白く透き通った肌もあの日のまま。ふわりと柔らかい君の髪にそっと触れた。髪から肩へ、肩から背中へと手を滑らせ、そのまま強く抱きしめた。言葉に出来ない想いを乗せて、強く、強く――。

　これがほんの束の間の逢瀬だと分かっていた。あと少し、もう少し。ほんのちょっとでも長く君といたいから、この瞬間を逃がさないように、腕に力を込めた。