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いい話じゃないのは、最初から分かってたはずだ。それなのに『知りたい』なんて、噂好きな芸能レポーター並みに下卑た考えに、世莉は反省しつつそう言うが、那智はニコリと笑う。
「うん、そのくらいでいいよ。神威も君なら受け止めてくれるって、思ったんじゃないかな?」
「……」
そう、なんだろうか?
そんなふうに感じたことは、一度だって無いけれど、長いこと神威と一緒にいた那智には、そう感じるんだろうか?
「風水薬膳茶に」
「宿禰餅です」
コトリと、それを載せた盆を置くと、瑠璃と玻璃は居なくなった。
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