変われるとか、変われないとか。

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「……それってなぁ、自殺予防のつもりだったりすんのか?」  考えが当ったのか、那智は細川の言葉にやはり苦笑する。 「そんなことをしても、無駄かもしれませんけどね」  そう言いながら、那智が神威に手を差し出すと彼はその手を握った。 「さ、帰ろうか、神威」 「……どこへ?」 「僕たちの家だよ」  声には出さず、神威が小さくうなずくと那智は優しく微笑む。
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