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「まぁ、久遠は最近休み勝がちだったから仕方ないかもしれんが、これじゃなぁ」
「はぁ……」
渡されたのは38と書かれた答案用紙。その数字に、ため息をつきたいのは世莉の方だろう。
「言っとくが50点満点じゃないぞ?」
先生の言葉に「知ってます」世莉はと答えてテスト用紙を受け取った。
「そんなわけで、約束だからな。補修プリントを提出して帰るように」
そしてさらにありがたいプリントをいただいて、世莉はやっと大きなため息をついた。
瞬間、「失礼します」とドアが開くと、見える姿に世莉は渋柿でも口にしたような顔をする。
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