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そろっと、洸希の手がすみれの頬に触れて、その手がすみれの顔をあおのかせた。
洸希の整った顔が、幸せそうに笑っている。
その顔が近づいて、軽く洸希の息がすみれの唇にかかる。
そっと重なった唇から、暖かさと幸せが滲んできて、すみれは嬉しくなった。
来て良かった…。
「忘れないでくださいね。もう、期間限定なんかじゃないですから。」
子供のように一生懸命に言う洸希の姿を可愛いと思う。
「はい。」
「いいですか?無期限ですよ?」
くすくす笑ってしまう。
「はい。」
「もう!すみれさん、俺のことあしらってます?」
「違いますよ。来て良かったなあって思って…。」
ふっと、解けた表情になった洸希は笑顔になった。
「ああ、そうですね。……すみれさん、大好きです。」
篠原は大切そうに、すみれを抱きしめる。
すみれも広いその背中に手を回した。
「私も…ですよ。」
もう期間限定ではない、この人はすみれの恋人なのだ。
♪。.:*・END。.:*・゜
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