1. 発覚1ヶ月前

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お湯が湧くのを待つ間、ポケットに入れていたスマホを見た。 LINEが来てる。 幼馴染の優樹菜からだ。 《昨日はお疲れ!矢沢が久米っちを励ます会をしようって。私としてはもう少しそっとして置いた方がいい気がするんだけど、真白はどう思う?》 昨日の今日でまだ混乱してるはずだ。 《時期尚早だと思う》 そう返すと、 《だよね。矢沢食い止めとく》 と、すぐに返ってきた。 幼稚園からの幼馴染。 家族の次に長く過ごした仲間。 そんな大事な友人があんな酷いことをされてしまった。 胸中穏やかではない。 大人になって出てくる問題は、大きいとつくづく思う。 子供の頃の問題も、思春期に抱えた問題も…いつもその壁は厚く感じたのに、今思えば笑ってしまうことや、何であんなに悩む必要があったのかと不思議に思うことが多い。 解決能力が備わったからなのか… きっと大人になったからだ。 だったら、今のこの久米っちの惨事もいつか笑い話になるのだろうか…。 少なくとも今は笑えない。 沸騰したお湯。 私は急須を出して緑茶をいれる。 いい香りがした。 濃いめにいれたお茶。 トレーにのせて、先生のデスクへ運ぶ。
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