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恭ちゃんに、
カミングアウトされた日の夜のことは、
今でも記憶がおかしい。
鮮明に覚えているのは、恭ちゃんとの会話。
今でもそれは、一語一句覚えている。
家を飛び出した後の記憶は曖昧で、
とにかく、身体も心も凍えてた。
だけど、誰かに頼ることも怖くて出来なかった。
誰かに言えば事実を認めないといけなくなる。
そしたら全てが壊れてしまうと思った。
事実は変わらないはずなのに、そう思い込んでいた。
バカだね…。
恭ちゃん、あの夜、アナタは何を思ったのだろう。
私はね、100%…アナタだった。
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