ボス戦

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ボス戦

 眩しい光で目が覚めた。ふわふわと浮いている雲。紫っぽくキラキラと光る空。甘っとろい匂い。まだ頭がボヤッとしている。体を起こすと、隣にアスカが座っていた。 「あ、おきた。もう、助けにきといて何してんの」 そっか、ここはまだボードの上なんだ。煙突状の建物まで、もうすぐに迫っていた。 「どうやってここまで戻ってきたの?」 「う〜ん、私もよくわかんないのよね。ユウトが倒れて、起こそうとしたら、私もなんか眠くなって倒れちゃって。起きたらここに」 「元のマスじゃないよね。少し進んでる」 「裏ルート、的な? ま、いいじゃない進も」 「うん」 どうしてだろう。さっきからアスカが目を合わせてくれない。 アスカから受け取ったダイスをふった。出た目はスターだった。 「ラッキーじゃん! 6進むとゴールみたいだけど、手前のショップに入っといた方がいいかな」 4マス進んだところにショップと書かれたマスがあり、その隣に小さなタバコ屋みたいな店が出ている。 「そうだね。じゃあ4」 スターが4に変わる。僕らは4マス進んだ。 『ショップマスとなります。お手持ちのコインと商品を引き換えることができます。現在の手持ちコインは2コインです』 2コインか……。お店のショーケースを見てみると、高額商品の中には、聖剣・悪魔の鎌・伝説の弓などなんだか強そうな物が並んでいる。2コインで買えるのは、バスケットボールか卓球の球2つ。 「どうしようか」 アスカも難しい顔をしている。 「とりあえず、バスケットいっとこう」 確かに、卓球の球では戦えない。まだバスケットボールの方がマシかもしれない。 「じゃあ、バスケットボールお願いします」 『承知しました』 ショーケースの上にバスケットボールが現れた。バスケットボールを持ったアスカに、ダイスを渡した。
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