【 第7章 保育園入園と1つの家族へ 】

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 夕方になり、優は夕食を作っていたので、有李斗が保育園へ迎えに行った。  「「パパ~」」  有李斗の姿を見ると、2人が走って来た。  「おかえり。今日も楽しかったか?」  「「うん」」  「そうか。それは良かった。じゃあ、帰るぞ」  「「は~い。先生さようなら~」」  出入口にいた先生に挨拶をしてから歩き出した。  丁度、病院の仕事も終わったのか、診察室の方から大と先生が出て来るのが見えた。  「ハッ!先生~」  「だ~い」  2人の姿を見ると、子供たちは走って2人の所へ行った。  「おう。お前らも今帰りか?」  「そう。今日はパパが来てくれたの」  「良かったな。――おう、有李斗。パパ、ちゃんとやれてんじゃん」  「まあな。――先生、お疲れさまです」  先生を見ると、既に月斗を抱き上げていた。  「保育園にもやっと慣れて良かったよねえ。月斗くん、保育園楽しい?」  「うん。今日は〇〇レンジャーしたの」  「おっ。ついにその時が来たんだな?(笑)。俺たちも日曜の朝は見なきゃなんねえなあ。李花は、女の子がたくさん出てくるやつだろ?」  自分に抱っこされている李花に聞く。  「う~ん。見るけど、私はもう1個のテレビの。ディ〇ニーのやつ」  「そっか。李花は来た時からそうだもんな。本もそんな感じのを読むしな」  「うん」  月斗と李花の話を聞きながら、どんどん自分たちの生活が変わっていくのが分かる。  日曜の朝の子供番組なんて、自分の人生で目にする事が来るとは思わなかった。有李斗は、そんな事を考えながら大と先生と別れ、エレベーターを降り、子供たちと部屋へ戻った。  「「ただいま~」」  玄関へ入ると、月斗と李花は大きな声で優に帰って来た事を伝える。  「おかえりなさい。有李斗もありがとう」  「帰りに、大と先生に会ったんだ」  「そう。明日は土曜日だからみんなでご飯だね」  「ああ。日曜日は、大は朝から子供番組を見るらしいぞ(笑)」  さっき話をしていた事のほとんどの話を折り、そこだけを優に話した。  「子供番組?」  「うん。〇〇レンジャー見るの。僕も見るね~」  月斗が説明をしながら、洗面所へ向かう。  「そうなんだあ。じゃあ、月ちゃんは日曜だけど早起きしないとだねえ」  「う~ん。ママ、起こしてくれる?」  「ええ~。ママはゆっくり寝たいよ?(笑)」  優は揶揄い半分で言うと、月斗はどうしようという顔で有李斗を見た。  「大丈夫だ。録画をしておけば問題ない」  手洗いを終え、テレビの前に行き、有李斗は月斗と李花が見る番組の録画予約をした。  「これで、好きな時間に見られるからな」  「うん。パパ、ありがとう。ママ、これで大丈夫だって」  「良かったね。李ちゃんも、ちゃんとやってもらった?」  「うん。私のは、こっちのやってもらった」  「良かったね。有李斗、ありがとう」  「ああ。土日の朝は、お前は起きられないからな。まあ、俺がそうしているんだが」  そう優に言いながら、ニヤリとしていた。  「もう…。また、そんな事言うの…」  「俺はいつだって、お前には言うぞ。仮令、子供がいてもな」  「うん。有李斗、大好き」  優は有李斗に抱きついて、頬にキスをした。  「俺もだ。お前は俺のものだからな」  「うん」  2人の会話を見ながら、月斗と李花はニコニコしていた。  そして、すぐに食べられるように食事が支度されていて、みんなで座り、食べる準備をする。  「さあ、食事にしよう」  「「は~い」」  有李斗と優と2人で静かだった食卓も、今は月斗と李花が加わり賑やかになった。そんな時間を温かく感じる。  「では、いただきます」  「「いただきま~す」」  子供たちの元気な声が、部屋中に響いていた。                  ~ 『早瀬家に子天使がやって来た』 おわり ~
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