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4
カラカラと笑いながら、李はとうとう、ズブロッカのボトルを飲み干した。
そして、里中の陰茎はギンギンに勃起し切り、先端からは犬の涎のような先走りが溢れている。
「里中さん、自分で上手くできるようになってきましたね」
空になったボトルを床に放って、李がまた、里中の隆起を覗き込んだ。
「うん。今、精液出すと気持ちいいです。分かります、でもガマンですよ。すぐ出したらダメ」
「わか……ってる…って」
ハアハアと息を切らしながらも、里中は李を睨み返すように言い返す。
「里中さん、出し過ぎて精液なくなっても、お尻だけで『エクスタシー』になりそうですね。でも、後ろでいっぱいイクと勃起なくなります」
「嗯……なんて言いますっけ」と呟いて、李が軽く眉根を寄せた。
「哦! 『メスイキ』? でも、その『気持ちイイ』だと勃起要らない。もう『男』じゃなくなりますね」
このヤロウ!
とうとう言うに事欠いて「メスイキ」とか、調子に乗りやがって。
このクソ広東人が!
そんな怒りが、ワッと込み上げるものの、自らの指が蠢いて「中」へと与える快感に、ほぼ理性を乗っ取られつつある里中は、もはや強がりの恫喝すら口にできなかった。
後孔を指で弄り倒すグポグポとした水音にどうしようもなく羞恥しながらも、里中は口を突いて出るイヤラシイ喘ぎ声を、とうに抑えることができないのだから……。
微笑をたたえながら、そんな里中を眺めやる李の横顔は、やや作り物めいて見えるほどに整っていた。
「チク…ショ、チクショ、ウ……」
鼻にかかった甘ったるい喘ぎ声の合間、そんな悪態がかろうじて、里中のくちびるで音になる。
すると、李がひとつ、妙にやるせなく溜息をついた。
「里中さん、とっても気持ちよさそう。女の子が、オナニーしているみたい。カワイイですね」
なにが「カワイイですね」だ?!
ふざけ散らしやがって!
「エッチな里中さんを見てると、わたしも『スケベ』したくなってきます」
違うだろう?!
「俺のせい」じゃなくて、お前の酒癖が悪いんだろうが!!
続けて、ブツブツとボタンフライを開ける音がする。
里中が横目で李の股間を眺めやれば、勃起した男根が下着を押し上げていた。
李が、ズルリと下着ごとジーンズを脱ぎ捨てる。
立ったまま下半身をあらわにして、李が自慰を始めた。
見事な角度で勃ち上がった長い陰茎を繊細に撫でまわし、扱き上げる。
里中はつい、その様子を凝視してしまう。
すると李が、フワリと笑った。
「里中さん、この前もわたしの咸湿、ジッと見てましたね」
里中の頬がガッと燃え上がった。
ゆっくりと自らの陰茎を撫でまわしつつ、里中を見つめたまま、李が続ける。
「わたしのおチンチン、そんなに好きですか? 羨ましいんですか? 里中さん、ホントにハンサップ男ですね」
里中を、言いたい放題「エロオヤジ」呼ばわりしてから「哈哈哈」と笑い、李は自慰に集中した。
ごく精緻な手つきで屹立を愛撫しながら、もう片方の手は、白いワイシャツの胸元へと滑り入らせる。
シャツの内で、李は、片方の乳首をこね回している。
触られていない方の突起も同時に固さを増しているようで、白いシャツの下に、くっきりと紅い粒立ちが透けていた。
時折、ごく小さく鼻にかかった声を洩らしはするものの、李の自慰は淡々と、ごく静かだった。
ジュチジュチと、先走りが立てる水音すらも、ひどく静かなものに聴こえて。
そしてなぜなのか、それに耳を澄ませたくてたまらなくて、里中は自らの荒い息遣いを、懸命に飲み下す。
その間も、里中は「マッサージ」のコツを探ろうと、ひとりでに試行錯誤を重ねていた。
――たまらなくイキそうな状態のまま、「漏らして」しまわぬように、どう「維持」させるか。
そのための「後ろ」の手加減の具合。
マッサージの強さ、ピストンの速さ。
抉り穿る、絶妙な「場所」はどこなのか……。
李が、また里中を見やって言う。
「呀……わたし、今日はもう『オカズ』なくて、大丈夫そうです。里中さんの、小姐みたいな『可愛いオナニー』見ながらします」
含み笑いを洩らし、李が続けた。
「里中さん、やっぱりなんだかカワイイね。気持ちよさそうにアンアン言ってる。カワイイ」
そうやって、なめらかな長い指で扱かれる李の陰茎は、圧巻の勃ちっぷりだった。見事な角度でそそり立つ様子には、里中も正直、感嘆の念を覚えずにはいられない。
すると、李が急に、甘い悲鳴を上げた。
「ダ…メ……わたしも今日はガマンきかない、ちょっと、飲みすぎ」
だから!
「ちょっと」じゃねぇだろうがよ?!
里中がすかさず、脳内でツッコミを入れる。
んっ……と息を飲んで、李が射精した。
立ったままビクビクと腰を痙攣させて、白濁をまき散らす。
里中の頬に、飛沫がかかった。
イキまくりながら、李が、ガクリと床に膝をつく。
李の吐精は続いていた。
床を汚す李の白濁を見ながら、里中も、ついに奥深くを自らの指で穿ち、絶頂を極める。
ものすごい深さの快楽が押し寄せ、里中は床の上に頽れた。
裸の尻がシャツが、生暖かい李のザーメンにまみれていく。
しかし激しく痙攣しながらも、里中の陰茎は、白液を吐き出してはいなかった。
そして、里中も今回はそのことを、絶頂の最中にハッキリと自覚していた。
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