4人が本棚に入れています
本棚に追加
当日、予約時間が迫った時、俺は玄関の引き戸の磨り硝子越しに女の人影を待ち受けながら上がり框に立っていた。程なくして女の人影が現れるや、どぎまぎしながら上がり框からインターホンの前へ駆け足で素早く移動した。
と、インターホンが鳴る。
胸が高鳴る。
通話ボタンを押す。
「はい」
「○○店のミサキで~す」と源氏名を名乗るうら若き女の声がする。
更に胸が高鳴る。
「はい、今、開けます」
通話ボタンを再度押す。
玄関へ即、引き返す。
そして引き戸をがらりと開けて、いや、驚いた。薄浅葱色の地に白い水玉模様の入ったノースリーブのシャツに黒鳶色のプリーツミニスカート姿のその生っちろい手肩足を露わにしたしなやかなるほっそりとした艶めかしい肢体と﨟たけた色香に俺は凡そ日常生活ではお目に掛かれないものを見た感に打たれ、これぞ水の滴るようというものだ・・・と感じ入り、忽ちの内に一目惚れした。いい女を眼前にすると無性に欲しくなるものだ。俺はこの子だ!この子が良い!と独り心に決めた。
最初のコメントを投稿しよう!