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冬の大地に舞う雪のように白い肌。
夏の野原に咲くハマナスの果実を思わせる、ふっくりとした唇。
まっすぐに見つめてくる大きな瞳は青く瞬き、透き通った秋の空を映す────
「……花を……探していたの」
初めて聞いた少女の声。
それは優しく柔らかく、緩やかな風の中に溶けていった。
俺は言葉を返す余裕なんてなかった。
紳士の笑顔を保てていたかも自信がない。
〝すべての思考を奪われる〟──その感覚を、
俺はこの時
生まれて初めて味わったんだ
Fortgesetzt...
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(私はその日、森で運命的にあなたに出逢ったのです。)
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