再び見る輝き

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それから二年が経過した。僕の研究はやっと成果を出し始めていて、アメリカで来月には正式な治療法として認可される所まで漕ぎ着けていた。 僕はその結果を安曇大学病院の香川教授に連絡した。日本でも臨床実験を計画したかったからだ。 「ああ、高山先生。君の活躍聞いているぞ。そうか、日本での臨床実験だな。丁度、いい患者がいるな・・。君も知っているだろう。元脳外科医の飯島先生。彼女の『網膜色素変性症』は特殊で、二年前には急激に視野狭窄(しやきょうさく)が進み病院を辞められたのだが、その後、数ヶ月で殆ど視力を失うまで病状が進行した。こんな短期の進行事例は世界でも稀だ」 「えっ?」 僕はその香川教授の話を聞いて電話を落としてしまった。 「おい、高山先生? どうした? 聴こえているか?」 足元の電話から香川教授の声が聴こえた。
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