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響也さんが寝た。
僕の腕の中で。
「せめてベッドで寝てくれないかな…」
呟いてみるもすやすやと寝ている。
(今日はお疲れ様…)
優しく頭を撫でる。
起こさない様にソファーに寝転び布団をかける。
「寝顔…
可愛い…」
一目惚れだった。
メイド喫茶のチラシを配っていた響也さんに初めてあった時に。
理想の女の子だった。
見た目だけじゃなく中身も。
仕事以外口下手な自分に一生懸命話しかけてくれた。
仕事としてでも嬉しくて通いつめた。
「好きですよ響也さん…」
男は嫌いだったのに男だと知っても好きな気持ちは変わらなかった。
今日の出来事は忘れないかもしれない。
出来れば寝ているこの時だけは…
「ゆっくり休んで…」
僕は優しく頭を撫でながら目を閉じた。
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