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うふ、うふふふふ、うふ。
部屋の窓から、剣を振るっているイサックが見える。
はぁ、ラン様がいる、幸せ! 眼の保養だよ。なんて素晴らしい!
こんなによく見えるなら、太陽も良い働きをする。
ラン様ー! と叫びたい衝動と、今日も戦っているぞ、私!
じーっと見つめていると、私の視線が届いてしまったのか、イサックが顔を上げた。
びくり、と大袈裟に私が反応してしまったので、どうしていいか分からず、瞬きを何度もした。
イサックは無表情のまま、私を見つめている。この距離では、瞳が見えない。怒っているのか、なんなのか検討もつかない。
ところで私は、ここから離れて良いのかな? まだ見つめてくるから、このまま見てればいいのかな?
てか、見すぎじゃない? はっ、まさか、部屋の中が見えてる? ラン様が飛び散らかってますか!
背後を気にしたり、何やらやって、見えていないことを確認してから、もう一度、イサックに眼を向ける。
まだ見てた! え、なんなの?
もしかして、また怒ってる? 毎回視線が飛んできて気分でも害してしまったのかしら。
すると、何を思ったのか、イサックが手を振ってきた。
何事!? あの、あのイサックが! 珍しくて、私も振り返してしまう。
あ、これあれかな? 手を振ってから気づいたけど、もしや私ではない?
下の階とか、上の階の人に振っているのでは? とか色々考えてしまった。
見るだけで楽しかったのになあ。
今も、イサックがよくわからない。
昼食の知らせに、イサックがやって来た。
ちょっと照れくさくて、ぎこちない私に比べて、先程の事など、無かったかのように「お時間です」と迎えに来た。あれ、さっき見つめあってたのは、白昼夢?
私が地図を片手に食堂を目指すと、イサックは後をついてきている。
「先程、シャンリ様は、その、窓辺で何をなさっていたのですか?」
ぎくっ! あ、あれ、一人時間差かな? まさか、毎回、アニメの主人公に重ねて、舐めるように見てました、とは言えない。
「えっと、剣の、練習の様子? を、ね」
「……騎士が、お好きだとは、知らなかった」
「いや、まあ、騎士、というか、そうね」
確かに「光りの騎士」は好きだけども! いや、あの、と、もごもご話していたら、前方から見知った顔が。
さっと、顔が曇るのを、自分でも分かる。
「おや、シャンリではありませんか、奇遇ですね!」
「ええ、そうね、サラン」
私とかつて婚約を結んでいた、サランだ。リンに会いに来たのだろう、高そうな服に身を包んでいる。
「君にはまだ、言ってなかったか。その節は、申し訳なかったね」
「ああ、気にしないで」
婚約破棄の件だろう。あれから、ろくに顔を会わせていないから。私は本当に気にしていない。好きだった訳でもないし。が、サランは、どこか楽しそうだ。私を見てニヤニヤしている。
「申し訳ないね、本当に。もう、結構な歳だろう? 僕のせいで行き遅れたと言っても、過言ではないでしょう? 僕は罪な人間なのだよ!」
「いえ、そんな事」
ニヤニヤとしていた顔が、一転。顔色が少し悪くなった。どうしたのかと眺めていれば、視線は私ではなく、その後ろ、恐らくイサックに向かっている。
「あ、相変わらず目付きの悪い従者だね。僕は男にも、罪を作ってしまうのかな?」
「え、あの?」
更に顔色が悪くなったサランは、瞬きを物凄いスピードでしている。大丈夫かしら?
イサックが背後にいるため、私は分からないが、そんなに怖い眼をしたりはしないはずだけど。
振り返りたいけども、サランと話しているのに従者を見るのは失礼だと、押しとどまる。
イサックが背後から低い声を出した。
「……お話は以上みたいですので、行きましょう、シャンリ様」
「え?」
言うや否や、有無を言わさず、私の手を取り、歩き出したイサック。
イサックは苛立っているのか、歩調がいつもより早い。
私の脳裏には、ある光景が浮かぶ。
こ、これは! アニメの、ラン様だ! 燃え盛る炎の中、逃げようとしないアシュレイの手を取って、出口まで引っ張るんだよね! あのシーン羨ましい! なんて思っていたけど、まさか、ラン様がいたなんて。
イサックはやはりラン様だったんだ!
手も大きいし、温かいし……恥ずかしい! 落ち着け、私! 鏡の自分を思い出せ。他意は無い。そうだ、私みたいなのに、仕事以外じゃ、近づかないから!
深呼吸をしていると、イサックが不意に足を止めた。
「ぶっ!」
前を見ずに深呼吸をしていたから、思いっきりイサックの背中にぶつかった。
「大丈夫ですか!」
距離が近くて、至近距離から顔を覗かれる。恥ずかしい! 私の見苦しい顔を、見てもらうなんて。イサックからしたら罰ゲームに違いない。
「だ、大丈夫よ!」
手を棒にして距離を取ろうかと思ったが、手を握り締められたままだった。
んん? やばくない?
至近距離で見るイサックは、とても綺麗で、睫毛も長い。必然的に見上げる形になるが、イサックに死角はない。どこから見ても、綺麗です。
でも、近くで見ると、いくら似ていても、やはりラン様ではない。イサックはイサックだった。
遠目だとラン様だけど、近くだとイサック。「私はどっちも、好きだな」なんて考えてしまった私、死刑!
「あ、あの、シャンリ、様」
瞬きをバサバサ繰り返したイサックは、ほんのり頬を染めて、私を見つめてきた。
どこか最初よりも近づいた気がする。
「な、ななな、何かしら!」
いつになく真剣な表情に、ドキドキする。何だろう、また怒られるのかな?
さっき怒ってたもんね、サランに。
それに、興奮しているのか、鼻息も荒い気がする。
「あ、あの、俺」
俺? イサックが俺? 何だろう、やっぱり何か怒っているのかしら。
近すぎる距離に、目線が泳いでしまう。うー、恥ずかしいな、早くしてくれないかな! もう!
「あ、あの、イサック? な、なんの様で、」
「お姉様! イサック!」
突然のリンの声に、びくりっと大きく肩が揺れた。
やばい、殺される! よりによってリンとは、殺される!
声からするに、イサックの背後。
私からは死角になって見えない。かといって、イサックが手を離す様子はない。
イサックから少し顔をずらし、背伸びする「ちょっとごめん」とイサックの肩に無理矢理離した片手を置いて、肩越しにリンを見た。
慌てた、必死の様子が見えた。こちらに向かってきてる! ひぃっ! こ、殺される!
何の反応も見せないイサック。きっと、この場を静める方法を、考えているんだろうな、と静かに元の位置に戻ろうとしたとき。
イサックが何を血迷ったのか、抱き締めてきた。
「えっ!」
「はぁ?」
私とリンの声が重なる。それもそうだ。いの間にかほどかれていた手、イサックは両腕で、私を力一杯抱き締めた。
背中を丸めて抱き締めている為、リンにも理解できたのだろう。
「ちょ、あの?」
私はパニックだ。腕を回すことも出来ず、ただワタワタと宙を彷徨うだけ。
あ、良い匂いがする。懐かしいイサックの匂い。そんでもって温かい、逞しい! なんて思っていられたのは、あっという間で、意外と大きかったイサックは、ただ無言で抱き締める力を強めた。
う、苦しい! メキメキと音を立てそう。私とイサックは、このまま融合してしまうのでは? と思うくらい、密着している。
誰でも良い、助けてくれ、と顔を必死に上げると、驚愕な表情を浮かべるリン。ただ立ち尽くしている。
くそ、やむを得ない。
「うっぷ! あの、イサック? いたい、くるしい、です!」
バンバン、と肩や背中を叩けば、少し緩まる腕の力。
それでも、無言を貫き通すイサック。
何、この感じ。緩まったのは良いが、離してくれる気配は無い。
これは、怒ってる? 何かしただろうか、私。
「……イサック?」
優しく問いかけてみた。
すると、イサックは額を、私の肩に押し付けてきた。
イサック、可愛い!! これはもしかして、怒っているのではなく、デレているのでは?
いつもツンツンしてるから、溜まったデレが来たんだ! そうか、イサックはツンデレだったんだね。可愛いじゃないか!
頭を撫で回したい衝動に駆られるが、リンが見ているし、下手なことをすれば、とんでもない目に遭う。
「……シャンリ、様」
ぼそっと少し掠れた声で、吐き出すように呼ばれ、思わず笑みが浮かぶ。可愛い、まるで子供みたいだ。
心地良いなあ。
「な、何をなさっているの! 昼食に、遅れてしまいますわ!」
まだ動揺が収まらないのか、リンの声が裏返っている。
ぴくり、と微かに反応したイサックは、私からゆっくり離れた。
そして、顔を伏せたまま「申し訳ありませんでした」と吐き出した。
「気にしないで、私は大丈夫よ」
そっと目の前にある金髪に触れると、肩が微かに揺れ、髪の隙間から見える耳は、赤く染まっている。
「昼食に行きましょう、イサック」
「……はい」
私がリンに向かって歩き出すと、イサックは大人しく着いてきた。
皆無言のまま、リンは終始イサックを気にしていたが、待っていた両親と、いつも通り、食事をすることになった。
「……私、混乱しておりますわ」
主食の鮭のムニエルを食べている時だった。それまで黙っていたリンが、皿を見つめながら呟いた。
両親も何かを察したのだろう、何も言わない。
言うべきだろうか、あれは、一種の事故だと。サランの件で、イサックが怒り、彼の中で何かが起こり、混乱していたのだと。そして、落ち着く為の、行為だった、と。
だから特に、意味はないのだと。子供時代の名残なのだと。
言うか否か、考えている間。
リンは、自分に語りかけている様だった。
「私、ずっと、イサックが、好きよ。……でも、イサックの気持ちなんて、考えたこと、無かったわ」
誰も、何も言わない。ただ、口へ運ぶ手を、止めてリンの言葉を聞いているだけだった。
私は、何て声をかければ良いのか、分からない。どんな言葉をかけても、プライドが高いリンの事。あの現場を見ては、受け入れてはくれない気がする。それに。
「そうだった、のね。イサックは、最初から、私なんて……」
リンから、鼻を啜る音が聞こえる。泣いているのだろうか?
それに、これで、イサックを諦め、私の縁談が消えるかもしれない、と悪魔が隣で囁くものだから、私は耳を傾けるしかない。
この際、別邸の件は忘れよう! 後で、どうにでもなる。それよりも、縁談が嫌だ!
「でも、でも! お姉様は、結婚するべきよ!」
「は?」
予想と違う! イサックを諦めます、という話になって、私は縁談しません! っていうハッピーエンドじゃなかったのかな?
あまりの驚きに、弾かれるようにリンを見る。リンは眼を赤くして、私を鋭く見つめていた。
そして、席を立ち、私に詰め寄った。
「お姉様は、結婚するべきよ! イサックが、私に見向きしなかったとしても、よ! お姉様に負けるなんて、私のプライドが許さないわ! そうよ、お姉様も、イサックも! 私みたいに、なるべきだわ!」
何、何なの? 私に負けるって何? 勝負した記憶無いですけど?
リンは鼻息を荒くし、顔も赤く、完全に怒っている。パニックに陥っているのか、いつもより早口だ。
それよりも、どうして上手くいかない! 嫌よ、私は絶対嫌!
これ以上、心が傷つくくらいなら、この際!
「わ、私は、え、縁談なんて、い、嫌よ……しませんわ!」
言った、言ってやったわ! 私が反抗なんて、初めてでしょう? どうだ、リンよ、これがお姉様なのよ!
「また、断られるから、かしら? ふふ、お姉様、傷つきやすいものね」
リンが、笑い、平静さを取り戻した。
完全に見下されている。どうせ、破談になるわよね! この、ぶす! と言われている気分。泣きたい。
返す言葉も無いです、と黙っていた。正確には言葉を探していたが、肯定するのも否定するのも、結局は同じでしかない。
私の代わりに声を発したのは、お父様だった。
「シャンリは、縁談が嫌いか」
一瞬、その言葉が誰に投げ掛けられているのか、分からなかった。私? お父様が、私に投げ掛けているの?
リンも、口を閉ざし、自分の席に戻る。
「は、はい」
「結婚は、したくないか」
「そ、それは……えっと」
縁談は嫌だ。だが、結婚は、と言われてしまえば、結婚事態に嫌悪は感じない。かといって、物凄くしたいわけでも、無い。
なんと答えるべきか。
「結婚したいと思うなら、すればいい。お前は、自由だ。シャンリ、何かあれば、いつでも言うと良い」
「お父様……でも、私っ」
「良い。お前が気にする事ではない。俺も少し、困惑していたのだ。何も、言わなくて良い」
優しい。いつになく、優しい。今までが嘘のようだ。縁談や結婚といった話が上がる前、私が十六歳以前の、お父様が、ここにいるわ!
リンもお母様も、唖然としている。お父様の言葉が、信じられない、といわんばかり。
私だって、そう。信じられない! デレだわ! イサックといい、お父様といい、今日はとてつもなく珍しい日だわ。
正直、お父様の事は、破談され続けたときから、苦手だったけれど、今、たった今、全て受け入れたいわ。
お父様、やっぱり私の事を、考えてくださっていたのね!
食事も終わり、再び迎えに来たイサックに、リンやお父様、お母様は、何も言わなかった。
私の後をついてくるだけの、イサック。昨日よりは早く部屋に着くことができた。
まあ、遠回りになってしまったのだけれど。
「……シャンリ様、改めて、先程は、申し訳ありませんでした」
振り返ると、イサックは頭を深く下げていた。
「気にしないで、イサック。サランから助けてくれて、ありがとう。サランは、その、少し苦手なの」
「いえ、サランは、私も嫌いですから。それよりも、自分の立場を考えず、あのような行為を、お許しください」
嫌いとは、言ってないぞ、私は。まあ、口がうるさいし、少し意地悪だから、結婚しなくて良かったと思っている。
というか従者の言葉では無いぞ。嫌い、なんて。
「いいのよ、イサック。従者とか、関係ないわ。それに、私も嬉しかったもの」
「う、嬉しい?」
「そうよ。身分とか、関係ないわ。こうやって、何年も一緒にいるじゃない!」
勢いよく顔を上げたイサックは、真っ赤に染まっていた。私は少し眼を見開く。どうしたイサック?
素早く両腕を伸ばし、私の肩を掴んだ。私は無意識に瞬きを繰り返す。何事!? そして顔近い!
「う、うう、嬉しい、とは? それは、どういう意味でしょうか?」
また、興奮しているの? 私の肩を掴む力が、少しずつ強まっている。何これ、昼食前の再現?
イサックは何がスイッチか分からない。
そして、どういう意味とは? 何の事だかさっぱり。
「え、あの、意味?」
「意味です! まさか、何の意味もなく、俺に、嬉しい、等と?」
痛い、急に、肩が痛くなってきた! 何? 何に怒っているの? 見れば苦痛を訴える、イサックの眼。痛いのは私だけど?
「ちょ、イサック! いたい、いたいです!」
「どうなんです! ありますよね? 嬉しいって、そういう事ですよね? そういう、意味、では、ないの、ですか?」
もしかして、イサック、な、泣きそう? 意味の意味は分からないけど、可哀想になってきた。
「そ、そういう、意味? かもしれないわ、わからないけれど」
「……わからない? つまり、無自覚だと、そういう事ですか」
何のことやら、ブツブツ考え始めたイサック。肩を握り潰さんばかりの力が、弱まる。……助かった。
「とりあえず、イサック、顔が近いわ」
肩が緩まったことにより、意識が肩から、目の前のイサックに。綺麗な顔を近くで見ると、どこを見ていいか分からない。途端に恥ずかしくなる。右の方にある、壁の装飾でも見てようか。
顔が暑い。きっと、今の私は真っ赤だろう。
端から見たら、さぞおかしい。二人して、顔を赤めているのだから。……そう考えると、なんだか、恋をしている、二人、のような……って、何を考えているの!
私は、破談を幾度も体験してきた。私には、こんな、物語に出てくるお姫様みたいな、あるわけがない! おこがましいぞ、ぶす!
「い、イサック?」
「…………」
いつまで経っても、イサックが離してくれる気配は無い。仕方なく、イサックに眼を向けると、こっちを見ていた。
普通に、びっくりする。え、何? 本当に、何? あまりに真剣に見つめてくるので、逸らすのも失礼な気分。
だからといって、瞳を見ても、何も分からない。何を考えて、こんなに見つめてくるのか?
恥ずかしさが増す。
「イサック? あの、恥ずかしいのだけれども」
「シャンリ様は、恥ずかしいのですか」
「イ、イサックは、恥ずかしくないのかしら?」
「恥ずかしいです。物凄く」
では、何故見る? こんな至近距離で、互いに恥ずかしがりながら、見つめあう。
カオス。なんだこの、イカれた空間は。世にも奇妙過ぎる。でも、嫌な気がしないのは、何故?
「…………ふふっ」
「な、何故笑うのですか」
笑えてきた。やばい、一回笑うと、止まらなくなる! おかしい! おかしすぎるよ! 変だよ、二人で馬鹿みたい!
「ふふふっ、くっ、あははっ」
「…………」
イサックは唖然としている。どうしたんだろ? 笑いながら考えれば。
「はっ! ご、ごめんなさい!」
私としたことが! 口を開けて笑ってしまった! ああ、最悪だ。こんな至近距離で口を開けてしまうとは! 歯並びの悪い、汚い口を、イサックに見せてしまった! 今まで気を付けてきたのに。手で口を押さえる。
反射的に、身を引こうとすると、イサックがそれを阻止してきた。肩にあるイサックの手に力が入る。
「平気です! 俺、シャンリ様の笑顔、好きです! だから、謝ったり、隠したり、しないでください!」
何を言われたのか理解できない。好き? 私の、コンプレックスの一つが? 冗談でしょ?
前世での中学の時のように、からかっているのだろうか。影で、誰かが笑っているのだろうか?
イサックを何度見ても、真剣そのもの。本気、なの?
は、は、ははは、初めて言われた! 恥ずかしくて、照れくさくて、先程よりも顔に熱が集まる。
動悸も早くなる。い、いい、いいいい、いたたまれない!
両手で顔を覆った。隠れたい! 恥ずかしい! こんなの、前世合わせても、初だ!
「……あ、あり、ありがとうう、う、ござ、ございますす」
動揺でよくわからなくなったが、お礼は言えたと思いたい。
「こちらこそ、ありがとうございます」
何故イサックが私にお礼を? そう思ったが、イサックの両腕が、私から離れた。
イサックの顔が、羞恥で見れない私は、イサックを見ることなく、静かに部屋に入った。
直ぐに問題が浮上するとは、知らずに。
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