先生

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先生

みんなが座り終わると真ん中にさっきの女の人が立つ。 「皆さん!私がこのカリピアロー学園校長のカクチュアルです。どうぞよろしくお願いしますね!」 あの女の人が校長だったのか、と驚く。 見た目は絵本に出てくる魔女が宝石を着飾ったような服装で、先生だと思っていた。すごく若く見える。 「今から先生を紹介して、規則の説明もするから、よく聞いておくんですよ!」 全員が一斉にはーいと返す。 「では先生方、並んでくれると嬉しいです!」 校長先生はこっちこっちと忙しなく動く。 男が二人、女が二人。男女混合だ。 「では説明していきます。皆さんのクラスは寮とリンクしています。まぁ、それは知っていますね。そして、クラスと寮の先生もリンクしています、何か困ったことがあったら担当の先生に聞くように!」 この学園はクラスが四つある。 一つ目はガルガ、二つ目はケルピスカ、三つ目はユアミー、四つ目はケショパ。 ガルガが一番有名な魔法使いや魔女を生み出すらしい。まぁ、そんなの偶然でしかないが。クラスはクジで決めていると有名らしい。母が言っていた。 「今から先生が自己紹介をしてくれます、静かにしてください」 そう言うと空気がシンと静まり返った。 「こんばんわ、が正しいのかしら。私の名前はルルーシェ・ライ・ペイオ。ルルーシェと呼んで頂ければ幸いですわ。担当授業は変身学を教えています」 「ルルーシェ先生はケショパの先生でもあります」 あの先生はケショパなのか。おっとりとした見た目で、話し方が丁寧だった。見た目は雪のようで、さっきの男よりも白く、肌さえも白く見えたが、頬だけは桃色で本当に雪の精のようだった。 「次の先生はケルピスカです」 「どうも、ピーター・ラディスクと言います。僕は呪文って言ったら分かるかな。呪文を教えさせて貰ってます。担当クラスはさっきも言われたとおりケルピスカ。ピーターって呼んでください。よろしくね」 女子の方からキャー!と黄色い歓声が上がる。たしかにカッコがいい。 軽く切りそろえられた髪型と青のストライプシャツ。サスペンダーで止められた長いズボンはスラリと長い足を魅せている。女子から人気がありそうな先生だ。 「私の名前はカリス・ケリス。薬などについて教えています。女だからって舐めていると痛い目を合わせますよ、担当クラスはユアミーです」 キャーと言っていた女子から歓声が消えた。ケリス先生の厳しい口調にびっくりしたのだろうか。ケリス先生は髪型がツーブロックで、ポロシャツ、ジーンズ、というラフな格好に白衣を着ている。 魔法を習う学校とはいえ普通に魔法を使わない------プレーンに紛れられるような服を着ている先生もいるのだと思った。今のところはあと男と校長先生しか見ていない。 あと男はどこに行ったのかと探してみるとすぐに見つかった。ケリス先生の隣にいた。あの男はガルガなのか。 「…私はスーヴィ・グランス、生物学を担当しています。担当クラスはガルガ。よろしくお願い致します」 低い声が響きわたる。思っていたが声がとても低い気がする。まるで地面から聞こえるようだ。いや、言い過ぎだろうか。 皆が本当にシンとした。コソコソと話していた人でさえびっくりして黙ってしまった。 「よしよし、では、これから皆さんのクラスを発表します。規則はクラスの先生が説明して下さるので聞くついでに担任の先生を覚えてしまいましょう!」 やっとクラスの発表らしい。担任の先生はなんとなくだけど、なんとなくだけど…スーヴィ先生が良いと思ってしまった。
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