処刑

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深夜の繁華街で男たちは缶ビール片手に駐車場に座りこみ、大きな声で話していた。 通り過ぎる人々は速足で、男たちと目が合わないように下を向いて通り過ぎる。 そのうち終電の時間も過ぎて、男たちは誰からともなく立ち上がった。 「つまんねーなぁ。どの店も出禁食らっちまってよぉ、遊び場がなくなったじゃねーか!」 一人の男が大声を上げながら自分の車に歩み寄り、窓を強く叩いた。 「兄貴が言い出した事だろ?俺は止めたんだからな?ヤルのはいいけど、相手を選ばないと。サツに絡まれると面倒なんっすよ。それに、一番モテるカズヤが事故った今は、簡単に女は寄ってこないって!」 チームの最年少らしい幼い顔をした青年が言う。 「お前は顔見ただけでどういうヤツだか分かるのかよ?っていうか、ヤッた顔なんていちいち覚えてねーよ。酒も入ってるしな。だからこそ、美人だろうがブスだろうが相手にできるんだよ。 でもまあ確かに…カズヤがいないのは痛いよなぁ……。あいつ、この中で一番凶悪なのに顔だけはいいからな!」 ケラケラと笑いながらそう言った男の背後から、ひょっこりと別の顔が覗き込んだ。 黒ぶちのメガネをかけ、Tシャツにパーカーを羽織ったラフな格好、身長は高いが細身で弱そうな男だった。 突然現れた見慣れない顔に気付いた周囲のメンバーが驚いて息をのんだ。
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