第1章 食いしん坊の幽霊 ②

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 世間一般的に良く見聞きする死神のイメージと、あまりにも差がないので逆に驚いていると、そいつは俺に近づいてきて溜息をついた。 『困るんデスよね、予定外に死なれちゃ。コッチは今日だって三件も回らなきゃならんノニ……』 『え?』  俺が意味を理解しかねていると、死神は続けた。 『アナタ、何で急に死んじゃったんデスか? おかげで死ぬ間際に枕元にも立てやしナイし、迎えも遅れちゃったじゃあないデスか!』  死神は何やらご立腹の様子だ。
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