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(また……?)
俺は蓮雫の言葉に引っ掛かったが、彼は我々二人を見比べると、鬼達に向かって言った。
『彼等は私が直接調べてみよう。別室に連れていくぞ。ここは引き続き頼んだ』
『はっ!』
小鬼が敬礼のようなポーズをすると、蓮雫はこちらに向き直る。
『ついてきたまえ』
そう言うと、彼は壁の垂幕の向こうへと歩きだした。俺は神様と顔を見合わせたが、どうせここで逆らっても屈強な鬼達に勝てる訳もない。
我々は大人しく蓮雫の後に続いた。
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