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『先日死んだ人間の護堂友和だ。貴方が最初の裁判を?』
蓮雫はふふと涼しげに笑うと、首を横に振った。
『お前は死んだばかりというのに、さっぱりとしたものだな。魂を裁くのは王がなさる。私は王の裁きに支障が出ないよう管理するのが務めだ』
そう言いながら、蓮雫は我々にソファを勧めた。
『だからこそ、私は調べねばならないのだ。何故お前の名前が死亡予定者一覧に登録されていないのか、旅の供に神を連れているのか』
ソファに腰掛けながら、蓮雫は静かにこちらを見据える。
俺も神様も並んでソファに座ったが、一体どうしたものか。何で名前が載っていないのかなんて、俺にはさっぱり分からない。
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