晴れのち曇り模様

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「ちょ、ま、まじで、せっちゃ、ギブギブ!」 首を絞められながら楽しそうに金髪ヤンキーが可愛い男の腕を叩いてる。 「おー、来たー?和宮」 「あ、寮母。 ちょっと待ってくださいね。こいつ落としてしまいますから。」 「ちょ!まじシャレになんねーって!おれ柔道に関してはしろーとだから!」 「うるさい!」 大丈夫か?これ。 主に金髪さんの性癖が。 何が楽しいのか、笑いながら首を絞められている。 うん、心配だ。 「雪(せつ)、離してやれ。」 「...汰一(たいち)が言うなら」 茶髪さんが言うと可愛い系男子が金髪さんから降りる。 金髪さんは「りふじーん!」と笑いながら言っている。 あ、次は茶髪さんに蹴られた。 「はい、じゃあ、紹介します。」 場が収まったところで寮母が切り出す。 別に、そんなに収まってなしい、それで始められる寮母もすごいと思う。 てか、毎日こんな感じだったら慣れるのか、苦労してるな。 勝手に同情しながら、寮母の言葉に頷く。 「こっちのちっさくて可愛いのが寮長の和宮 雪。可愛いからって油断したら柔道の黒帯だからボコボコにされるよー」 「よろしくね! 変な事しなければ何もしないよ!」 変なことしたら殺されそうだな。 可愛いけど怖い人。 そう思いながら頭を下げる。 っ!? 顔を上げた瞬間睨まれた気がした。 「変なこと考えた?」 「いえ?」 すっとぼけながら寮母に目を向ける。
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