晴れのち曇り模様

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晴れのち曇り模様

俺は県外の高校へと行った。 単純に意外に勉強は出来る方だったし、父親からも1度は家を離れた方がいいと言われたからだ。 そのため必然的に家からは通えず寮暮らしとなる。 元々殆どが寮生の学校を選んだから楽だけど、意外に遠い学校に自分のチョイスを恨んだ。 そしてここがここら一帯で並ぶ学力はないと言われる男子校。 蘭皇高校。 私立の高校で、立派な門から迎えられ、無駄に広い敷地があることで有名だ。 そしてこの高校では珍しく、3種類の寮がある。 α、βの寮の太陽寮。 Ωの月光寮。 そして、スポーツ特待で来て、2つの寮を断った人用の大地寮。 それぞれが橙(だいだい)色、濃藍(こあい)色、深碧(しんぺき)色と分かれており、それらはネクタイピンで分けられている。 そのネクタイピンが無いと、寮に入るのは無理らしい。 事前に送られてきた蘭(あららぎ)の形をで作られたネクタイピンを手に持つ。 横に長いネクタイピンに、少し斜めになった蘭(あららぎ)が掘られており、1番上の花の中心部分に濃藍色の石が埋め込まれている。 色からも分かるように、俺は今日から月光寮に入る。 高校の入学式約2週間前から入寮が許可さるので、俺は一週間前にやってきた。 「すいません。」 寮に入ってすぐ、右側に寮母と書かれた部屋がありそこの扉を叩く。 「はいはい、すぐに!」 ガチャと音を立てて扉を開けたのは丸いメガネをしてクルクルとしたくせっ毛の髪でおでこを隠した男。 「わー!!今年はすんごい可愛い子ばかりと思ってたけど美人さんだ!! しかもちょー!タイプ!」 「え?はぁ、」
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