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「ルカ、また髪伸ばしなよー。綺麗なんだから」
今日も取り巻き達が賑やかに女帝を祀り上げる。
クラスのノイズに紛れてるのに、会話がはっきりと聞こえてくる。
「そうだよ。髪だって、あいつより綺麗だったし!」
「……引退するまではこのままかな」
「私は、同じショートで嬉しいけど」
アイの声だ。
『けど』の後には、わたしへの非難めいた言葉が隠されているんだろう。
わたしはディスったり、切ったりするように仕向けるはずがない。
相手はクラスの女帝なんだから。
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