都合いい女

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「あー・・・っと、あった」 男が記憶を頼りに手を伸ばす。 玄関入り口、一人暮らし用の家独特の小さな下駄箱。 そのドアをあけてすぐの所に懐中電灯を置いている。 スイッチを入れて足元を照らす。 「ブレイカーすぐ落ちるな・・・」 節約のために15A契約の部屋。 電子レンジと洗濯機とクーラーと部屋の電灯を一緒に使ったのがまずかった。 「気をつけて使わないとなぁ・・・」 ブレイカーのつまみを懐中電灯で照らしながらオンに戻す。部屋に灯りが戻る。 都合いい女でいいの。 男の指でスイッチを切られた懐中電灯は目を閉じた。 次に使われるのはいつかしら。 次に部屋の灯りが消えるのはいつかしら。
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