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「そんな事言わないでくださいよー、吾郎さん。報酬弾みますから!」
――そう言われたら、いつも渋々ながら付き合ってやった。それなのに……。
「なーに、大丈夫に決まってるだろ? ドロドロ事件もヒュ~っと解決! 僕は墓場の名探偵なんだからさ!」
――何よ、大丈夫だって言ったじゃない。それなのに……。
「全く、旭君は本当に好奇心旺盛なんだなぁ。これじゃあ名探偵の僕をいつ超えるか分かんないや!」
――そうだ、僕は墓場の名探偵の優秀な助手なんだぞ! それなのに……。
「一人で抱え込むなって、万ちゃん。僕に任せて! 大丈夫! 何とかするからさ!」
――あぁ、一。
「……この部屋、こんなに広かったっけ」
一人きりになった部屋で、万吉が漸く口にしたのは、そんな情けない言葉だった。
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