紅の館にて~朝方~

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紅の館にて~朝方~

 扉が真っ赤に染まる洋館でボクは和歌菜(わかな)が演奏するピアノの音に合わせ彼方(かなた)が歌うのを眺めていた。  彼方の歌声は女性のような、少年のようなソプラノでとてもキレイな美しい声だった。  「さすがカナタ、うっとりするようなキレイな声だね。」まず、ボクは彼方を誉め  「ワカナのピアノの腕も上がったね。」それから和歌菜を誉めた。  「うーん、不思議と僕、未だに声変わりしていないんだよねー。」彼方がのんびりとしゃべり  「レイ、私達は音楽家の一族よ。音楽では誰にも負けないんだから。」和歌菜が自信を持って言った。  
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