紅の館にて~朝方~

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 「確かに、ワカナ様やカナタ様の音楽の腕は一級品です。」春日が二人を誉め  「しかし、世界は広いモノ、まだまだ精進してください。」彼なりのエールを送った。  「春日の音楽の腕もなかなかだけど、さすがに専門家には勝てないんだよね。」ボクは少し残念そうに言った。  ボクは春日から音楽のレッスンを受けて数々の楽器の演奏や歌を歌う事も学んでいる。  そして、ボクは春日の能力の凄さを知っている。  春日はありとあらゆることが万能にできる。更に、それらを教える能力に長けていた。  ただし、その熱意は異常だが・・・。  「お嬢様、私をちゃんと人間として捉えていますか?」春日が心配し  ボクは当然のように答えた。  「うん、春日は超人みたいな能力があるけど、一人の人間であることに変わりはないよ。」  その言葉に春日は  「それならいいのです。」と安心したようだ。
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