天宮家への階段

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 「ボクはママを悲しませたくはありません。でも、生きる事に希望が持てない、居場所が無いのです。」  ボクが力無く言うと、春日はボクの頭を撫でて答える。  「それは今までの話し、これからは私達がいます。それに世界は広い、あなたを必要とする人は必ずいます。安心して付いて来てください。」  広い世界・・・。そう、今までボクが見る事のできなかった、外の世界への入り口。  この時、ボクはやっと見つけた気がした。小さな希望のカケラを・・・。  だから、ボクは春日がどんなに厳しい教育を行っても、彼から逃げたいと思っても、彼を信じついて行こうと思えるんだ。
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