22.わーん、ごめんなさいっ!

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 ――私のこと(めと)るとか何とか言ったから!  そう続けようとして、でもそう言ったら嫌だ嫌だと言いながらも、そうなることを受け入れていたように思えちゃう?と思いいたって。 「うっ、有無を言わせず押し込んだからっ」  心に嘘を含んだ理由付けは、間近に迫る頼綱(よりつな)の顔をじっと見上げたまま言うには重すぎた。  無意識にふいっと目を逸らしたら、全てお見通しだよ?とばかりにクスッと笑われてしまう。 「まぁ花々里(かがり)がそう言うのなら、そう言うことにしておこうか。でも――」  そこで私の耳元に唇を寄せると、 「今日は俺、花々里(かがり)のこと、助手席(そこ)に押し込んでないからね?」  って低く甘く(ささや)かれる。  確かにそれはその通りで、反論の余地なんてなくて――。 「なっ、……」    首をすくめて耳を押さえながら「慣れだもん!」って言ったら、「光栄です、姫」って頬にチュッと口付けられた。 「ひゃわっ!」  驚きのあまり変な声が出て、頼綱にクスクス笑われてしまう。  笑わないでよぅ!  だってだってだって!  いきなりほっぺにキスしてくるとか!  どう考えても反則だもん、頼綱のバカぁー!
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