23.眠れないのは誰のせい?

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***  でもね、でもね、だからと言って――。 「じゃあ、今日から早速俺の部屋で一緒に寝ようね」  は無いと思うの!  毛布でぐるぐる巻きの私の横に寄り添うように頼綱(よりつな)が身体を横たえてきて……そのまま後ろからギュッと抱きしめられた私は、何とか現状を打開しようとクネクネ身体とよじっています。 「あ、あ、あ、あのっ」  それでも全然ダメだったから、恐る恐る背後の頼綱を振り返るようにして呼びかけてみたけれど、彼は一向に腕の力を緩めてくれなくて。 「そ、添い寝とかっ。私っ、まだ心の準備がぁーっ!」  イモムシ状態のままはマズイと、何とか毛布から手足を出そうと試みているけれど、全然うまくいかなくて、気持ちばかりが焦ってしまう。 「花々里(かがり)。さっきから一生懸命逃げようとしているみたいだけど……。心配しなくても俺、今すぐキミをどうこうしようとは思ってないからね?」  背後からそう言葉を(つむ)がれることにですら、ゾクリと首筋に鳥肌が立つみたいで落ち着かないの。  か、かくなるうえは最後の手段だっ!
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