2670人が本棚に入れています
本棚に追加
***
メッセージを送るとすぐ、寛道から着信があった。
出るべきかどうか逡巡しているうちに、『ただいま電話に出ることが出来ません。ピーッと言う発信音の後に、お名前とご用件をお話ください』という機械的な女性のアナウンスが流れ始めて。
「出なくていいのか? 今通話ボタンを押したらきっと間に合うよ?」
ゆっくりと車を出庫させながら、頼綱が私を気遣うようにそう言ってくれる。
けれど、私はゆるゆると首を振った。
あー、精神的にも物理的にも頭痛い……。
寝不足のせいだろうし、学校で居眠りしちゃうかも。
最初のコメントを投稿しよう!