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「あの……頼綱は……私が選んだので……いいの?」
そわそわしながら問えば、「むしろキミが選んだのがいいんだよ」と、ギュッと手を握られる。
ヒッ。
頼綱さんっ。
こんなところでそんな甘々なオーラ出さないでくださいっ!
て、店員さんの目が気になりますっ!
戸惑う私を知らぬげに、私の手をにぎにぎしたまま頼綱が続ける。
「この2つのデザインなら、婚約指輪も結婚指輪もどちらも問題なく重ね付け出来て、花々里をより独占できている感じがすると思わないかね? ――考えただけで、俺はすごく嬉しいんだけど」
ちょっ、そこで私の反応を窺うように上目遣いとか……。
わーん、頼綱さんっ!
そんなド・ストレートな恥ずかしい告白を、店員さんの前でやらかさないでくださいっ!
私だけじゃなく、何故かジュエリートレイをささげ持ったままの店員さんまで照れて赤くなってしまわれたじゃないですかぁ〜っ!
「彼女さんは彼氏さんに、とってもとっても愛されていらっしゃるんですね」
挙げ句、店員さんってば何故か頼綱に熱い視線をチラチラ投げかけながら、ちょっぴり羨ましそうにそう仰って。
頼綱がそんな目を向けられたことに私、何だかよく分からないけど凄くモヤモヤして……胸の奥がチクチクと痛んだ。
――何だろう、コレ。私、こんな変な気持ち、初めてだよぅ。
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【お知らせ】
エッセイ
https://estar.jp/novels/25826983/viewer?page=81
に2人のリングの画像など載せています。
もし気になられた方、おられましたら❤️
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