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サイド編み込みのハーフアップどころか、ゆるふわな感じで後ろでひとつに編まれた髪の毛に、何だかいつもとは違う雰囲気を感じて、可愛くして欲しいとお願いしたくせに何だか照れてしまう。
首元がこんなにあらわになる髪型は、頼綱の前では初めてかも知れない。
耳に付けた、頼綱からのプレゼントのイヤリングが揺れる様がよく見えて、それさえも照れ臭さに拍車をかける。
「花々里さん、とてもお綺麗ですよ」
鏡越し、八千代さんに微笑まれて、「これはきっと頼綱坊っちゃまもメロメロでございますね」と付け加えられた私は、にわかに頬が赤らんでしまう。
「よ、頼綱の横に立っても……引けを取らないでいられますかね?」
ソワソワしながら聞いたら、一瞬瞳を見開いた八千代さんがクスッと笑って、「もちろんでございます。どんなお姿をなさっていても、頼綱坊っちゃまの隣は花々里さん以外考えられないと、わたくしは坊っちゃまがお小さい頃から思っておりましたよ」と言ってくださって。
大人な雰囲気の頼綱の横に、私がいることは変じゃないと八千代さんから言っていただけたことが、とってもとっても嬉しかったの。
頼綱が小さい頃から、と言うのはともかくとしてっ。
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