31.私の本心、分かってますか?

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「お母さんは大丈夫だから。だから花々里(かがり)ちゃんは花々里ちゃんの夢を最優先なさい。――そうして、お母さんとお父さんがを守って?」  ニコッと微笑まれて、私は「え?」と思った。  私とお母さんたちが初めましてをした場所?  それって……。私が産まれた産院が頼綱(よりつな)病院(ところ)だったって意味で……合ってる?  瞳を見開いた私に、「何を一番大事にすべきか……。お母さんが花々里(かがり)ちゃんの夢に何を期待しちゃってるか……分かった?」ってクスッと笑って。  私はお母さんに「死ぬ気で頑張るっ!」って約束をした。 ***  結局のところ、私の試験が全ての鍵を握っていることに代わりはないんだって痛感させられて。  私、頼綱が手配してくれた予備校で、がむしゃらに勉強を頑張った。  家でも勉強する私に、時折頼綱が差し入れてくれるご当地スイーツは、必ずお母さんの分も用意されていて。  それを「食べにこない?」ってチラつかせた時だけ、お母さんは「そんな美味しいの見せられたんじゃ敵わないなぁ」って苦笑しながら母屋(こっち)に遊びに来てくれた。  それが、私には頼綱がお母さんが私の様子を見にくる口実を作ってくれているように思えて。  だって私とお母さんの双方が、近くにいるけど遠く思えるお互いのことを気にしているって言う状態になる前は、頼綱、こんなにお取り寄せスイーツなんてしなかったんだもの。 ✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽―― --------------------- 【お知らせ】 スター特典に『私あなたのここが好き』を追加しました! https://estar.jp/extra_novels/25862260 632bca94-0b17-469a-8ae3-6eeb19deb4fd ↑こんなお話です。 もし宜しければ(人´Д`*).+゚. --------------------- ✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
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