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「やるからには……俺は花々里を死なせるつもりはないよ? ねぇ花々里、俺のことを信頼して……少し頑張ってみないか?」
――このままキミの声が聴こえないのは寂しいじゃないか。
ポツンと密やかに落とされた言葉に、私はハッとさせられる。
私だって頼綱に言いたいこと、沢山ある!
このままで……良いわけがない。
私は立ち上がって、ペチペチとガラスを叩いて頼綱の視線を引きつけると、両手を握り拳の形にしてグッと握って見せた。
頑張るっ!のポーズ。
伝わった、かな?
頼綱が「それは頑張るって意味で合ってるかな?」って聞いてくれて、私は勢いよく何度も何度もコクコクとうなずいた。
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