衰滅への遊戯 1

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衰滅への遊戯 1

 興奮で自壊寸前の男たちが、巨大なテレビモニターに釘付けになっていた。77型のテレビモニターは一糸まとわぬ姿で十字架に縛りつけられている女を映しだしていた。うら若く可憐な女の表情は苦痛に歪み、カメラに向かって悶えている。  美しい女だった。まだ幼さすら残した美貌の女の両腕と両脚は鎖に縛られている。そして彼女の首と腰は太い縄で黒い十字架に固定されていた。十字架の後ろには、黒い横断幕が垂れ下がっている。  縦1.5メートル、横3mほどの黒い布には、Sub umbra alarum tuarum Satanas quies et felicitasというラテン語が記されていた。  彼女の大きな瞳は悲しみを湛え、唇は苦痛に歪んでいる。彼女の背後にある暗闇のなかには、金属製のトレイが置かれ、その上で複数の紅い蝋燭が燃えていた。彼女の豊かな乳房は露わにされ、ブルブルと小刻みに揺れていた。 「さて諸君、ご機嫌はいかがかな?」
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