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レールを走る音が変わった。
それに気づいて窓の外を見ると、川だ。
電車は減速しながら鉄橋に差しかかっている。
川沿いに続く遊歩道が見えて、少し先の上流に鉄橋と平行してかかる鉄筋の白い橋が見えた。
なんの変哲もないその橋を見ると、生まれ育った町に帰ってきたと思う。
同時に思い出すのは、小さな頃、その橋の下で小学生だった弟と夜を明かしたこと。
その記憶は、いつも胸の奥が騒がせる。
あの日から話もしなくなった圭太はどうしているだろう。
血の繋がらない弟は。
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