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藤代先輩には本当に恥ずかしいところを見られてばかりだ。
「お前、飯食った?」
赤くなって俯く僕に先輩が声をかける。
ふるふると首を降って答えれば、先輩は黙って僕にヘルメットを差し出した。
「ついて来い」
先輩はぽんと自分のヘルメットを僕に被せると、シートの下から予備のヘルメットを出して自分も被りバイクに跨った。
「後ろ、乗れ」
バイクの後ろに乗るのは初めてだった。
先輩は僕をどこに連れていこうとしてるんだろう。
でも、あのまま一人で公園にいるよりいい気がする。
言われるがままに僕は先輩のバイクに跨った。
「俺にしっかりしがみついとけ」
言われたとおり先輩の腰にぎゅっとしがみつくと、バイクはゆっくりと発進した。
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