最悪な出会い

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身支度を整えて教室に戻る。 クラスメイトはちらっと僕の方を見てすぐに目をそらした。 武志のオンナだと思われている僕と、なるべく関わり合いたくないのがあからさまだった。 いつもなら僕も気にしないで一人でいるのだけど、今日はどうしても聞きたいことがある。 比較的僕とも普通に話してくれる委員長の木村君に話しかけた。 「ねえ、金髪で耳にジャラジャラピアスつけてる人、何年の誰か知らない?」 「背が高くて目つきのきつい人?」 「そう!その人!」 「三年の藤代先輩だと思うよ。ほとんど学校来ないから俺もあんま見たことないけど」 三年の藤代先輩か。 学校にあまり来ないんじゃハンカチ買ってもなかなか渡せないかもな…。
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