言えない言えない言えないよ

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日曜日の朝早くからテストがある。と言ってもそれでどうこうと言う話ではなく、ただ今の自分の力を知る事が出来るから富士子は塾でテストを受ける。しかも全部無料だ。富士子の両親は富士子の為にお金を使うのを本当に嫌がるので無料のテストは中学生の富士子には有り難い。ほとんど毎週のようにテストはあってテストの後に先生が少し解説なんかしてくれて、他の学校の人達とも友達になれたりして富士子は欠かさずテストを受けた。 ある日の事、いつものようにテストが終わって先生の説明も終わって帰る。富士子は最前列に座っていたから知り合いに挨拶しながら机の間を歩いていた。その時富士子はびくっとした。玉井さんが居たのだ。玉井さんは小学生の頃富士子を何年にも渡りイジメていた女の子だ。玉井さんのお母さんは有名女子大の教授で有名なあの玉井さんだ。玉井さんが6年の時に引っ越してイジメは終わった。玉井さんの隣を通り過ぎる時富士子は緊張した。玉井さんなら富士子が自分の隣を歩く時必ず足を出して転ばしたり、ワザと何かを落として事件を起こしたり友達に何かさせたり、とにかく普通に歩けた事は無いからだ。
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