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そんなやり取りを行っていると、”かなづちの泉亭”の入り口の扉が勢いよく開かれたかと思うと、ローブ着飾った派手な魔術師が3人の男性を従え入店してくる。
店内の注目を一身に集め、その様子にご満悦な様子で、悠々と辺りを見渡しながら歩きだすと、一角のテーブルに目をやりそちらに向かって行く。
「あら、だれかと思ったら、悪食エルフにアル中女、筋肉ゴリラの一行じゃなありませんの?」
「あ、あの・・・僕は・・・」
「酷い、悪食じゃないわよ私」
「何だ筋肉を愚弄するのか」
「フン、酒もろくに飲めないおこちゃまのくせに、態度だけは一人前ね」
「何ですって!」
「だったら、飲めるかしらお嬢ちゃん」
「ムキッ、そんなの飲めるわよ!」
「あら、そうなの?」
魔術師パウリーネをからかうように、樽ジョッキを手渡そうとすると、傍らで見ていた騎士マイクホードが肩を掴み静止する。
「おい、やめとけ。詰まらな挑発に乗るな」
「うるさいわね。飲むたら飲むのよ!」
マイクホードの手を振りほどいて、無理りにでも酒を飲もうとすると、背後にいた忍者の不知火が羽交い絞めして、彼女を取り押さえる。
「離して!、離しなさいいって!」
とりあえず、パウリーネは不知火に任せて、マイクホードは謝罪を述べる。
「すまなかたったね。うちのお嬢が何時も迷惑かけて」
「それにしても、以外にノリノリね」
「ほんと、最初はあんなに嫌がっていたのに」
「確かに」
リーディアとアウラは、あんあに不満言いまくりしていたパウリーネが、いざ始まってみると此方の話のって来た事に意外な感じがした
「あ、あの・・・」
今までのやり取りが終わり、ようやく口が開けると思い、恐る恐る手を挙げマイクホードに話しかける。
「ん?あ、えっと・・・、誰だっけ?」
「ケインです・・・」
「あ、そうそうケイン君だったね。ごめんごめん、全然印象無いからいないと思ったいたよ。うちの不知火と一緒だね」
「その言い方はひどいわ」
悪気があるのかないのか、不知火を引き合いに出してケインの幸薄さを小馬鹿にした様子に、リーディアは反論した。
「そう、怒るなよ。美人が台無しだぜ」
「うぁ・・・」
歯の浮くセリフを惜しげもなく吐き出すマイクホードにリーディアは引いた。
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